みなさんは一年間にどのくらい飛行機に乗られますか?
たぶん普通は5~6回ですよね。帰省や旅行などで。
私たちの仕事は機内サービスですから、年間数え切れないほど乗っていることになります。
そこで不安になるのが放射線の被曝量。
えっ?何のこと?と思われるでしょ?
例えば…
ニューヨークやロンドンの直行便を一回乗務しただけで、レントゲン一回受けたのと同じ放射線をあびています。
自然放射線には、
「宇宙線」、
「大地からの放射線」、
「体内放射性物質からの放射線」の3種類があります。
宇宙からくる宇宙線の線量は、高度により異なりますが、高い所ほど線量が高くなるのです。
平地では、約0.3 mSV(ミリシーベルト)ですが、富士山山頂では、0.7 mSVにもなります。
つまり私たちの職場である国際線の飛行機上では、地上の約20倍の線量にもなります。 きゃーーーーーーーっ!ど、どうしよう。
飛行機の中は安全なようですが、宇宙線の中のγ線は透過力が強く、
これを止めるには鉛板が必要です。
しかし、飛行機の機体は軽くする必要があるため、鉛などは使われていわけがありません。
だから、飛行機内でも被曝しているのです。
スペースシャトルなどの宇宙船内では、地上の約200倍の線量を浴びています。なんて恐ろしい。
怖いですね。どうしましょう…
溜まるのはマイルだけでなく、もれなく放射線の被曝量もたまっていることになります。 あららら…喜んでいられませんね。笑
健康障害との関連はまだまだハッキリしていない部分が多いようですが、体に良くないことだけは明らかです。
航空機乗務員は、この他にも気圧の変化、体内時計の乱れなど決して体に良いとは言えない要因が多く不安になります。
実際に、
癌で亡くなる方が多いのは事実です。
30代の女性が癌でなくなるなんて同僚として衝撃を受けずにはいられません。一人二人ではありません。
退職後も、不妊や習慣性流産、体調不良などの問題を抱えている先輩方のお話を日常的に耳にいたします。
それなのに、お給料や待遇は下がる一方。
自分で選んだ道ですが、不安になりますね。
不満が出るのも当然。
考えさせられます。
今日は真面目なお話でした。
興味のある方はご覧下さい。
★航空機での宇宙線被曝量を計算するシステム
★(動画)日常生活で受ける被曝
(※chapter5が飛行機のついてお話されています)
★航空機乗務員の健康に係る疫学研究